索敵におけるレーダー類および通信手段はすべて無効化されており、同時にビームライフルやビームサーベルの使用も不可能な状態。この中で高度な攻撃兵器といえば、すでに過去の遺物である火薬兵器で、したがってモビルスーツに与えることが出来るダメージはかなり小さく相当量の使用が必要で、あまり現実的とはいえず戦術的に限られた使用しか出来ない状況である。
この中で敵を無力化するのに最も現実的なのは物理的な圧力攻撃、すなわちモビルスーツ同士の格闘戦である。
武器の無い原始の時代、人類においても肉体のぶつかり合いが唯一の戦闘であり、肉体に秀でた者が勝利を得ていた。まさにその状況がマシーンの世界で再現されているのがこの時代の戦争である。
モビルスーツにおいて、各自の優位性は、その戦闘が行われる個々の状況にどれだけ特化しているかが大きな要素となる。地上から水中そして空中さらに宇宙空間にいたるまで、そのどの部分に適応した戦闘能力を持っているかが、鍵で戦闘空間に適合していないモビルスーツは、その時点で敗北しており、戦闘域に入ること自体が無謀な行為とみなされてしまう。
そうしたことから、戦闘が発生する地域をまず特定しこれに合ったモビルスーツを順次送り出して戦闘を持続していくシステムが出来上がり、戦闘の拡大および地域の拡大変化などには、ある時点で勝敗の有無、損耗量などを合理的に判断して特定した地域の戦闘を全てリセットして新たな戦闘地域の設定を行いつつ戦争を継続しているのである。

前置きが大変長くなりましたが、ここまでで、このムービーフルメタルフルコンタクトの全体像は、少しでもお解かりいただけたでしょうか、基本的には進化したコンピュータ(CORE)がコントロールする重装甲モビルスーツ同士の肉弾戦を描くことで、あまりその周囲の環境は考えていませんでしたが、これから先シリーズで作って行こうと考えていますので、ある程度ベースは作っておかなければ、話が進みませんし、ガンダムの格闘戦といえば、以前にガンダムファイトがあったので、あれとは、話が違う事を明確にしておきたかったのです。
フルメタルフルコンタクトはガンダムキャラクターによるムービーですが、ガンダムに出てくる人物は一切出てきません。あえて人間らしいキャラクターは、コアの中にいる14歳の少女の記憶イメージです、このイメージだけはCG製作です、あとのガンダムキャラクターは若干の改造を加えたガンプラでとにかく彼らが主役のムービーと言う事です。

次のStory#5からはムービーのシナリオをご紹介します。