■バックパック推進器部分塗装

塗装するにあたって使用感をどの位に位置付けるのか考えます。作っているズゴックプロトタイプはMSM-07SとMSM-07Eの中間なんですがその両方のバックパック推進器はスクリュー付きのボンベタイプです。これを熱核ジェットユニットにする理由付けは、スクリュータイプよりさらに高出力のエネルギーユニットで移動スピードをアップしようと考えて、このプロトタイプ製作時点でまだ試作中であったにもかかわらず、最高の出力を持っていた熱核ユニットを搭載する事にしたのです。ですが当然、試作中なので高出力は出せるがそのコントロールが上手くゆかない欠点があり、時々暴走してしまう危険性を持っていたのです。そんな未完成なユニットと言うことで、数回の使用でかなりのダメージが残ってしまう雰囲気を塗装で出すことにしました。

ボンベタイプのエネルギー発生装置

高出力のエネルギーを発生させる装置、核反応炉とか、そんな類の装置なんですけど?とにかくこの部分はそんなに高熱があるとか言う訳ではないので、多少焼けた感じくらいですか、オーバーにならないように塗り分けています。全体を黒鉄色でスプレー塗装して後は細かい筆塗り、パーツ自体の出来がいいんで、モールドに沿って筆を走らせるだけですんでしまいます。今回、細かい部分が多いので基本的に筆塗りで仕上げます、ラッカー系の塗料よりエナメル系塗料の方が筆塗りには塗料の伸びや筆むらの関係から良いのでしょうが、この先墨入れなどやコートのことを考えるとやはりベース部分はラッカー系になります。でも今回は乾燥時間が多少かかってもリターダーを混ぜて塗ってみました。初めて使用してみたのですが、塗料の伸びが良くなって、エナメル塗料の感じで塗ることが出来ます、何でいままで使用しなかったのか後悔しています。そのくらい筆塗装が劇的に違います(あくまでも個人の意見ですが)。とにかくチマチマ楽しく塗り上げました。

発生装置後部から

スプリングで繋いでいますが、最初はノズルを用意してさらにパイプで繋ぎそれを噴射ノズルにつなげる予定でしたが、いかにせん隙間の余裕がなくなってしまい、かと言って何もしないとほんの少し隙間から空洞が見えるという状態なので太目のスプリングでそれらしく見せ隙間を塞いでいます。土台のベースはスジ彫り後、サフ吹きしてあります。この中にネオジウムの小型磁石をいれこの土台ごと背中に付けたり外したりが出来るようにします。アニメ動画の中でタイタスにこのバックパックを破壊され無くなってしまうシーンを撮るためです。

エネルギー収束噴射ノズル

超高出力の為、数回の使用でノズル部分の金属がその熱に耐えきれずに劣化してしまう様子を再現します。ていうか、やり過ぎの感じがしないのでもないのですけど、相当に進んだ技術力を持ってしてもまだ試作の域から先に進めない過渡期のユニットなのです、なのでこれ位はありなのでしょう。

噴射ノズルの内部

ここだけ見ると使い込まれた石油ストーブの燃焼部分と言った感じです。でもまあジェットエンジンも基本的に構造は石油ストーブと同じですしこれでいいんじゃないかと思ってます。
今回この部分を塗装していて発見がありました。それは無駄に使い過ぎた瞬間接着剤です、一番下の円盤部に縁を付けるために大量の瞬着を使ってしまったのですが、それを放置したまま、どうせ見えない部分だしでそのまま着色したのですが、瞬着が表面につぶつぶになって残っていて腐食した金属の感じが出ていました、この感じってAFVの戦車や陸戦のMSの腐食した表面に使えるじゃありませんか、汚しガイがありました?

仮組してイメージ確認

まだ接着するわけには行かなので、両面テープなどで本体に取り付けバックパック推進器の感じを見ます。かなりメカニカルに仕上がったと個人的には思っていますが、どうなんでしょうか?ズゴック全体の塗装をかなり白に近いグレイに設定しているのでこのバックパックの部分がかなり浮いて強調出来るんではないかと思っていますが、推進器自体がほとんどメカ部分丸出しなんでこの段階ではかなり違和感を感じます。

重そうなバックパック

スクリュータイプのバックパックからするとかなり重そうな感じがしますしカバーもかかっていませんが、試作品のエネルギー装置なので常にメンテする必要からあえてエンジンカバーは付けていない状態いってみれば、ホットロッドレースのドラッグカー仕様みたいなもんです壊れることが前提のマシンです。でも何故そんな不安定なユニットをあえて搭載するのかといえばこのプロトタイプズゴックを操るAI(コンピュータコア)がパワーが全てというタイプで細かい事は一切考えず力で戦闘を押し切るので多少のリスクは承知でもこの大パワーのユニットを必要としているのです。そんなことを考えながら塗装しているとどんどん情景が浮かんできて、はちゃめちゃでトリッキーな動きをするズゴックが見えるようです。
なので早いとこズゴックプロトタイプを仕上げて動画にして動かしてみない事には、始まりません。てな事で次回は腕の可動部分を作りこんでみます。

ズゴック改造#9に続きます。