■腕のディティールアップ

胴体と腰の部分のおおまかな改造が終了したので次は腕の部分です。関節の可動があるのと爪の部分の可動をどうするのか?具体的な構造がまだないので、まずは、全体の仮組でその可動ギミックについて考えることにします。

腕の仮組

キットのまま素組をして改造点を見ます。本来ガンプラはポージングの為に関節が決まる様に出来ていますがここで製作するガンプラは各関節が自由に動かなければアニメの連続的な動作が出来ません、なのでまずは各関節を固めている接合部を抜いてグニャグニャ可動の状態するんですが、ガンプラの中でもこのズゴックの系列は関節が蛇腹形式なんで、他のガンダム系の人型関節と同じように関節の接合部を抜いて簡単に動く様にするわけには行きません。腕を構成するパーツ一つ一つを繋ぐことが必要で同時にそれが自由に動かなかければならないので、最初は太目の糸で肩から爪まで繋ぐ事を考えていたのですが、この仮組の段階で、爪までの構成パーツ全体の重量が太いこともあって半端なく重いのです。もし太目の糸でこの重量を支えた場合、自由に動くかもしれないけれど、腕全体に芯が感じられない、あの少し腕を広げたポーズにはならないのではないか?そう考えるともう少し他の方法で関節を繋がなければなりません。

スプリングワイヤーの使用

腕の基本ポーズを維持させるために太目の糸以外に何か素材が無いかとあれこれ素材を引っ張り出しているうちに、このスプリングワイヤーが出て来ました、何かのデコレーション用に買ったものなのでしょうが、ずっと使われずに置いてあったものです。もしかしてこれは使えるのではないかと、腕の関節に使われているABS樹脂、ポリエチレンパーツを外しその代わりにこのワイヤーを組み込んでみると、重量にも負けず適度にしなりその太さでズゴックの少し腕を広げたポーズを自然状態で再現してくれています。元々ズゴックの腕は頭上高く上げるポーズは基本無いので、前後左右と後少し上がればいいんで、パンチを繰り出す際には腰を思いっ切り回して腕を振ればそれなりに見えるでしょうからこれで腕内部の構造は決定です。

肩の部分の構造変更

スプリングワイヤーを使用する事で肩周りにキットの方式よりももう少し自由度を与える為、外側に肩の支点をずらします。また最初に考えたイメージでは肩部分には装甲カバーを付ける予定だったのでそれも合わせて肩部分を変更します。ズゴックEでは肩に装甲カバーが着けられ腕の付け根はMSM-07Sのように内側に開いてはいません、なのでこの部分を塞いでそこから腕を始めれば腕の肩周りのクリアランスが確保されて自由になります。最初はこの装甲カバーも腕と一緒に動く様にしようと考えたのですが、そうなると構造がかなり複雑になるのでここはサックリ、カバー固定となりました。

肩の装甲カバー製作

胸と肩の腕接合部分を塞ぐための装甲カバー作ります、丸いラインで肩の周囲が出来ているんでそれに合わせて装甲カバーも全体に緩いカーブでそれをポリパテで表現する事にしました。その土台とポリパテ用のガイドで、これにパテを盛り削りだす予定です。

いまいち納得ができない装甲カバー、作り直し

一晩おいてポリパテが硬化したところで削りだしです、指で充分に滑らかにして成形したのですが、出来上がったものを肩にあててみると何だかパーツに切れがありません、野暮ったいのです、でっこれは厚みがありすぎるのだろうと、カッターでサクサク削り始め薄く仕上げたのですが、やはりイメージと違います。なぜって考えて最初に作った土台の肩部分がすべての原因で、これも本来、緩いカーブを描くように作るべきだったのに、どうせポリパテで成形するしそこでカーブを出せばいいだろうという甘い見通しが敗因でした。がっくりしてもう一度作り直し今回は胸の塞ぐ部分に合わせたパーツそのものにプラ板を貼ってカーブを出してしまうことにしました。写真でクリップに挟んでいるのが、作り直した装甲カバーです。

肩装甲カバーと胸前部デコレーション

肩の装甲カバーは現状カーブに合わせる為薄いプラ板で作っているので、装甲カバーというにはあまりにも頼りないんで、組み込む際に少し厚みを増やしてそれっぽく仕上げましょう。ついでに胸の部分をディティールアップしてダクトを新設して、スジ彫りをガッツリ入れて仕上げました。

胸から肩にかけてディティール

肩の部分を取りあえず両面テープで仮止めして仕上がりの状況を確認しています。胸を塞いでいるプラ板のエッジを削って馴染ませれば、どうにか最初にイメージした感じに近いと思っています。でもこれだけを見ていると耳のたれた犬のアニメキャラに見えてしまうのは私だけでしょうか?

次回は作りかけの腰部分をさらに突っ込んで製作します。#7に続きます。