ガンプラズゴックの塗装をシルバーでやりたいと考え、でもそれには筆塗りでやるとなると限界があると思い、とうとう後先考えずにエアブラシのシステムを購入してしまったのです。ですがエアブラシの導入をためらっていた最大の問題、トルエン臭をどうするか?これの解決策がありません、キッチンのレンジフードにタミヤの塗装ブースの排気パイプをつなげば問題なく周囲に一切の排気臭がなくなるのですが、まさか塗装のたびにキッチンのレンジフードまで塗装ブースを運びそこでレンジの上にプラモ広げて塗装って、どうよって感じで嫁からも冷ややかな目で見られるのに耐えきれず、自作の消臭ブースを製作しました、あちこち調べて取りあえずの設計図で作り上げ、塗装試験を繰り返しそれ程気にならないレベルに匂いがなったので、このブログで内容を紹介する事にしました。

取りあえずの設計図

なるべくコストをかけないようにする為、家に転がっていたものを利用するというコンセプトで始め最初は単に空気清浄機に厚めのフィルターを取り付け何とかならないかとメチャ甘い考えで塗装ブースからの排気を直接吸い込ませたのですが、出て来るのは消臭されていないそのままのトルエン排気臭VOCガスでした、まっ!当たり前ことなので、これをさらに消臭する為、消臭システムタワーの建設(?)に入ります。

かなり古い空気清浄機とゴミに近いスチロールの箱

自作の消臭システムが作れそうだと背中を後押ししてくれた空気清浄機、確実に15年以上たっていますが、構造が簡単なせいかまったく快調に動きます、塗装ブースからの排気圧とこの清浄機の風圧で消臭システムタワーまで一気にガスを送り込む予定です。上の概念図で消臭をさせるのは基本活性炭になります、活性炭は手に入る消臭剤の中では最強の部類に入ります、なのでこれに機能性シートになった活性炭をフィルターとして用いてさらに粒状の活性炭を組み合わせトルエン臭VOCガスを濾過します、上の写真で発泡スチロールの箱の上に乗っている黒いシートが活性炭機能性シートです、消臭タワー内部はこのシートで覆います、最初にこのシートを組み込むのは空気清浄機になりますフィルター部分の気密性を上げる為周囲に硬いゴム状のシートを細くカットして取り付けています。

機能性シートフィルター取り付け

機能性シートは厚さが2mmなので、はめ込んだあと周囲を段ボールで止め、アルミテープで固定しています、第一段階の消臭はここまでになります。

塗装ブースと清浄機のジョイント部分

塗装ブースからのパイプをここで空気清浄機にジョイントさせます、クール宅急便に使われていた発泡スチロールの箱なんですが、今回使用する空気清浄機にピッタリの寸法なんですそれに、適度な厚みが密閉性を良くしていますのでこれにパイプ挿入穴を開けてその切り口部分を粘着テープになっているゴムシートでパッキンしています、パイプがきっちり少しきつめに入るよう調整してあり気密性を確保と同時にパイプを取り外しキッチンに塗装ブースを運べる最終手段も残しておきました、また確証があるわけではないのですが、このスチロールの箱を入れることによって空気のたまりを作りフィルター通過の時間を稼げるのではないかと考えています。

ブースとのジョイント完成

ここで排気が外にもれてしまったらどうにもならないので、パイプ部分は写真では付いていませんが発泡スチロールの入り口にエアコンフィルターを輪ゴムで止めて塗料の排出粉が少なくなるようにしています、この状態でトルエン臭VOCガスの匂いをかいでみましたが、まだ強く匂います、気持ち何もないよりマシ程度でした。

消臭タワー材料

タワーは全高95cm、かなりの大きさになります、基本素材は7mm厚のスチレンボードこれくらい厚くなると結構強度があります、さらに中層階に送風用のファンが付きますのでここは100均の書類挟みの板を使用してファンをビス留め出来るようにします、またファンはPCパーツのジャンク品の中から12cmの12Vを引っ張り出し、これに12Vフルだと風圧が高すぎる気がして9VのDCアダプターをやはりジャンクパーツからチョイスで組み合わせています、さらに大粒活性炭1kg、クール宅急便用スチロール箱、スチレン2cm角棒などです。ここまでで材料費の概算を出しておきます。

●活性炭機能シート:¥2,685
●粒状活性炭:¥2,243
●スチレンボード1m×80cm:¥1,650
●スチレン2cm角棒:¥220
●アルミテープ:¥580
●無香空間消臭剤:¥535
合計:¥7,913
これ以外のパーツは全てジャンクやアリものなので金額はかかっていません。

仮組状態

設計図にしたがって、というかザックリと出した寸法でスチレンボードを切り出して形を作ってしまいます、内部は補強の為の筋交いなどを入れています、その他ファンの付く部分は少し厚めの構造にして強度を持たせています、尚この組み立てに接着剤はほとんど使用していません、強力な両面テープとアルミテープでガッチリと止めています、この状態からフィルターを張り巡らしさらに活性炭を詰めた網袋を配置します。ここまでで大まかな形は出来ましたが、実際に活性炭を組み込んでトルエン臭がどの位除去されるのかは、全く解りません、ただネットでググって調べた活性炭の効果を信じるのみです、どのみちこれがある程度機能を発揮してくれないとガンプラズゴックプロタイプの塗装がどんどん先延ばしになってしまいます、と言うことで消臭システムタワー製作その2へ続きます。